SOD役員シリーズ Vol.5 肥大化性器少女

この世には本当にいろんな種類のＡＶが存在します。男女のセックスやレズ、ＳＭはもちろん、ショタコンにスカトロにキャットファイトに…と数え上げたらきりがありません。こんなに多くの種類のエロが存在するのは、世界でも日本だけなんじゃないでしょうか。本作は、そんな中でもかなりマニアックで独特の世界観を持った一本。しょこたん主演の『ヌイグルマーＺ』や海外でも高く評価された『片腕マシンガール』といった一般映画も撮っている井口昇監督の作品だけあって、ＡＶじゃなくカルト映画のカテゴリーに入れてもおかしくないような、ものすごい内容のドラマＡＶになっています。（正直、私も最初に観たときはびっくりしました…。）ヒロインは、胸が小さいことにコンプレックスを持っており、自分が女の子であることがイヤで仕方がない女子高生（つぼみ）。親友のあい（雪平あい）と下校中にＵＦＯを目撃したつぼみは、ペニス形の顔をした宇宙人に謎の怪光線を浴びせられ気を失ってしまいます。そして目が覚めると、なんと彼女の股間にはバカでかいオチンチンが…！これだけでもかなりきちゃってる設定なんですが、笑えるのはこのオチンチンが人間離れした大きさなこと。亀頭がつぼみちゃんの顔くらいあるんですよね。「どうしよう…お願い！　小さくなってぇ！！」不良にからまれたり道行く人に写メを撮られたり。いきなりのことにどうしていいかわからず、股間を抑えながら街なかを逃げまどうつぼみ。やっとのことで空き家に逃げ込むのですが、股間の物体に怒りをぶつけているうちにだんだん気持ちよくなってきて、ついには巨大チンポから大量に射精してしまいます。それだけならまだしも、時間が経つと今度はおっぱいまで巨大化。逃げ込んだ民家のエロ夫婦と３Ｐするハメに。どうです、まったくワケがわからないでしょう！（笑）でも、つぼみちゃんのロリ的なかわいさと演技力のせいで、ずっと見てると笑いながらもなんとなくムラムラしてきちゃうんですよね。思えば、男性向けエロ漫画には「性器肥大」や「ふたなり」なんていうジャンルがあります。それを映像化したようなものだと思えばいいのかもしれません。さて一方、一緒に怪光線を浴びてしまったあいはというと、こちらはなんとオマンコが肥大。（もちろんクリトリスも超ビッグ！）エッチな博士と宇宙人に捕えられ、パンツに収まらないほど巨大化したアソコをイタズラされてしまいます。しかし、彼女が分泌した愛液を浴びた２人がいきなり苦しみだしたことから、怪光線は感染することが発覚。やっとの思いで逃げ出したつぼみとあいは、一体どうなったのか。片方の股間には肥大したオチンチン。片方の股間には肥大した女性器…さあ、もうおわかりですね。そう、最後にはなんと２人のラブシーンが待っています。「あいのこと、ずっと前から好きだったの。男の子のように恋していたの…」「私もつぼみのこと大好きだったよ。女の子として憧れてたよ」人間離れしたオチンチンをもつ少女と人間離れしたオマンコの少女。どこにも行けない２人は、もうお互いに愛し合うしかないわけです。ラストシーンはスプラッター好きの井口監督らしいショッキングなもの。絶望の中でまぐわう少女の姿は、バカバカしくも切ない滅びの美学を感じさせるものになっています。どんなにバカバカしくてとんでもない話でも、それだけで終わらないのが井口監督の魅力。かなりクセの強い世界ではありますが、サブカルやエロ漫画に馴染みのある人なら、きっと新しい世界が広がるはず。「わからない！」と言わず、ぜひチャレンジしてみてほしい一本です。